JP/EN
Special issue
vol.46

oriori

 

コットンなのに、ウールのようにやわらかな、通称“厚厚地”のジャカード=ヲリヲリ。 冬に着てあたたかく、ガシガシ洗えるコットンの生地として3年前に開発され、今となっては秋冬の定番生地としてウールと合わせてtamaki niimeの様々な作品に用いられています。 厚地は太い糸を高密度で打ち込むのが一般的ですが、ヲリヲリはパンツ地と同じ糸を用い、生地自体が二重になる組織で厚みを持たせています。 空気をふくませながら織るため、厚みはあるのにゴワゴワしないやさしい生地になっています。

 

そもそも織物とは

織物とは、経糸(タテ糸)と緯糸(ヨコ糸)が交わってできる生地です。 経糸は綜絖(そうこう)というワイヤーに1本ずつ通し、何本もの経糸を持ち上げる枠が上下に動きます。 緯糸は上下に開いた経糸の間をシャトルやレピアによって通り、筬(おさ)で緯糸を打ち込みます。 その繰り返しで生地が出来上がります。

 
 
 

どの経糸を持ち上げるのか、どの順番で枠が動くのかをパターン化した表を組織と言います。 経緯の糸がどう交錯するかで、見え方はもちろん、強度や厚み、肌触りも異なります。 シャトル織機、レピア織機は、枠の動きをカードによって組織を指示してます。 コンピュータが発達し、データによって経糸一本ずつ動きを指示できるジャカード織機が開発されました。

>織機の仕組みと歴史について詳しくは「niime研 vol.07」を参照ください!

 
 
 

ジャカード織り

枠による組織の制限がなく、複雑な組織や絵柄を織ることができるジャカード織機。 組織によって、表に見える経緯糸の割合が異なります。 絵柄に合わせて部分ごとに組織を当て込み、何パターンもの組織を組み合わせ、経緯糸の見え方で柄を表現しています。

>ジャカード織りについて詳しくは「niime研 vol.08」を参照ください!

 
 
 

ヲリヲリとは

「日の丸のように色がバキッと切り替わる生地が欲しい」という声から生まれたジャカード生地、ヲリヲリ。パンツ地のジャカードは組織によって模様を出すため、経緯糸の色の濃淡を出すことしかできません。ヲリヲリの組織は横二重織りという緯糸が二層になり、表裏違う色になるように通す緯糸を交互に変えて織った生地になります。表裏どちらにどの色の糸を出すか考え、柄に合わせて緯糸の通し方を反転したり、半々になる組織を当て込んだりして表現しています。 緯糸の配色次第で多彩なバリエーションを作り出せるヲリヲリは、これまでのジャカードとは異なり、組織を組み合わせるのではなく、色を柄に合わせてパズルのように当てはめるように作られています。

>ヲリヲリについて詳しくは「niime研 vol.09」を参照ください!

 
 
 

生地の表裏

 

tops ラインナップ

 

bottoms ラインナップ